Webに胸きゅん

WebクリエイターがWebの技術やマーケティングに関することを自分の勉強もかねてつらつら書いています。

XD Meeting 18初めて参加してみた。

2018年8月22日(水)に六本木で行われたAdobe XD Meetingというユーザーイベントに参加してきましたので、レポートとして残したいと思います。

結論を先に書けば、XD使いたい方は参加おすすめです!テーマが回によって違うようなので、目的にあった時に参加するのがいいのかもしれません。

参加理由:提案資料とかワイヤーをpptで作るの苦痛だったのでXD使えるようになりたい

ppt使い慣れないうえにある程度細かいところそろえたくなってしまう人間が資料作ると、コーディング1ページするより資料1ページ作る方が時間かかります。

もう、無駄なんですよね。無駄無駄。

気にしなければいいっていわれるかもしれませんが、しないとしないで集中できないから進まないんですね。これが。

それで目を付けていたXDに手を出したんですが、いままでスライドの中に納めるように情報化してたので、実際の環境のサイズに合わせた場合、説明とか仕様とかどこに書くねん!!!ってなったわけですよ。

欄外が欲しいんです。欄外。

でも、XDの欄外はプロトタイプでは見れないし、アートボードの中に説明とか仕様を入れたらプロトタイプで見るときに邪魔になるんです。要素ではないから当たり前なんですが...。

まあ、そんな感じでヒントが欲しかったので、恩師の関口和真(@KAZUMA87)さんが以前登壇されていたXDのイベントに参加してみようと思ったのがきっかけでした。

Adobe XD Meeting 18

ちょうど開催が予定されていたのが今回のもので、テーマがこれまたドンピシャの事例中心の勉強会とのことで、速攻申込みし...ようとしたんですが、事前決済のPayPalが諸事情あり使えず、泣く泣く当日支払いの補欠枠で申し込みました。

現在は事前決済出来るようになったので次回以降は問題ないです!

結果は増枠で無事参加できたので、参加検討してる方は取りあえず当日で申し込むのがいいようです。

このAdobe XD Meetingは、湯口りさ(@risay)さんが主催のユーザーイベントで、司会の北村 嵩さん(Webデザイン必携。: プロにまなぶ現場の制作ルール84の著者)が仰るには、湯口さんのファンの集いだそうです。

回の冒頭では、湯口さんによる直近のXDアップデートについてのセッションがあり、多機能化するXDの新機能をいち早く理解することが出来ます。

その後、登壇者の方々の発表があり、後半は懇親会という流れでした。

事例ひとつ目

ひとり目の登壇者の方は、ベンチャー企業のデザイナーの方で、スタートアップにおけるXDの利用方法をお話しされていました。

体制が整っていない状態。

人も少なく分業は無理なうえ、基本兼業の環境の中で、要件出しからリリースまでを責任者の方とツーマンセルで行う中で、その方はプロトタイプはもちろんデザインツールとしてXDを使っているようでした。

ただ、やはり処理能力がデザインツールほど高くないようで、大量のパスをリピートグリッドでコピーしようとすると確定でフリーズするそうです。

その方のメリットとしては、ご自身の帰宅後でもあらかじめURL共有をしておくことで、他の方の作業進行を止めない点とのことで、これは納得しました。

属人化を防げるというのは、弊社内でも大きなメリットです。

事例ふたつ目

ふたり目の登壇者の方は、出版社と電子書店の中継ぎシステムを開発する上場企業にひとり目のインハウスデザイナーとして入社されたデザイナーの方でした。

この方の発表は、デザイナーがビジネスとテクノロジーの2つが強く結びつく開発関係の業界に飛び込んだときのメリット・デメリットとうまくやっていくコツを主軸に、その中でXDがあることでデザイナーにどう有利に働くかをお話しされました。

ひとり目デザイナーにとってのメリットは、

  1. やりがいが大きい。
    ちょっとしたことでもデザインを喜ばれる。それこそ、バナーひとつ作るだけでもありがたがられる。
  2. 色々なデザインに携わることができる。
    デザイナーがひとりなのでアレもコレもやることになる。スキルの幅がかなり広がる。 
  3. 経営層に近い位置で活躍できるので、最初からある程度の決裁権を持てる。
    デザインのトップが自分になるので、今後のキャリア計画を立てやすい点もGood。

逆に、デメリットとして上がっていたのが、

  1. コーディングが出来ない。
    デザイン業務で手一杯。逆にコーディングしたくないデザイナーにとってはメリット。
  2. クオリティを追求できない。
    周りがすべてデザインの手が入っていない荒れ地なので、7~8割のクオリティで次々整備していかないといけない。結果を出せないと辛い作業が続くことに。
  3. デザイナーの伝手がない。
    どうしても自分一人では回せない状況にすぐなってしまい、その際のリクルーティングはデザイナーの自分がやらないとうまく行かない。

自分であれこれ決めて、主導して結果を出していきたいデザイナーにとってはうってつけの環境ですね。

また、この方のプロトタイプをスライドの中でお見せいただきましたが、私にとって目から鱗のテクニックが多く、この回に求めて来た答えがそこに詰まっていました。

私の参加理由に書きましたが、今回の目的はプロトタイプには邪魔だけど、資料としては入っていないと困る説明や仕様のテキストをみなさんはどこに入れているんだろう?と言うのを探ることでしたが、その解決策になりそうなテクニックに、説明を入れたアートボードを増やしてそこに対するテキストの導線を設けるやり方をこの方のプロトタイプの中で見ました。

また、ステートに関する表記もプロトタイプの中に書き込んでいらっしゃり、要素じゃないことがしっかり伝われば説明を入れることは問題なさそうでした。

私も固定観念に囚われずいろいろと試してみたいと思います。

事例みっつ目

最後の登壇者の方は、ご自身で様々なWebアプリケーションを制作していらっしゃるエンジニアの方で、そのつながりで企画・進行を任されることが多くなったというフリーのディレクターという肩書きです。

この方のセッションは、ディレクターがXDを利用する場合の、特に動きの確認やチームの認識合わせに特化した“ゆるい“XDの使い方というテーマでご自身の体験を中心にお話しされていました。

前のお二方は、デザインツールとしての利用でしたが、この方は、プロトタイプツールと割り切って細かいデザインの調整は一切せず、言葉だけで伝えた場合の認識の相違を防ぐことに特化した使い方をしていらっしゃいました。

この方のお話の中で印象的だったのは、ディレクターとして一番NGなのはメンバーを迷わすことで、メンバーが迷うと自己判断をさせてしまい認識の齟齬が生まれて、結果大きな手戻りが発生する、作業をすすめる中で不明瞭なものは言葉だけでなく図で共有すると伝わりやすいというものでした。
言葉で伝えづらいものはすぐに図にする、それは簡単なものでいいとなるとまさにXDは最適だなと感じます。

また、この方が最後にpptの横長ワイヤーを撲滅するためにXDを使うことを勧めていくと仰っていたのに、pptが苦手な私は感銘を受けました。
私も弊社内で脱pptを推し進めていきたいと思います。

まとめ的な

ここに書いたことは、私の主観が入っているので登壇者の方の趣旨とは違うことを書いていることもあると思います。
詳しい内容や会の雰囲気はイベントページやsnsのまとめなどをご覧頂くことをおすすめします。

ただ、初心者ながらXDの素晴らしい部分を幾ばくかを理解でき、今まで漠然とプロトタイプツールってワイヤーが簡単に引けるだけのものと思っていた認識が変わりました。
XDを使わないことはそれだけで大変な損です。
これは間違いないと確信しています。

XDは、使う方の立場によって柔軟に姿を変えて最大限のメリットをもたらしてくれる可能性を秘めているので、デザイナーだから、エンジニアだからとこだわらずに始めることをおすすめします。